趣味とライフスタイルメディア

今取り組んでいること

ライフスタイル・メディア研究を収集している。

実際にはライフスタイル・メディアと名づけられた研究分野はなく、関連するいくつかの研究動向を総称してそう呼んでいる。

Charlotte BrunsdonはBBCのライフスタイル番組の系譜を1950〜70年代の趣味愛好家向け教育番組に求めている。これはちょうど自分が以前NHKアーカイブスを使って研究したNHK教育テレビの『趣味・技能講座』に重なって見えた。

今の大学に移ってから、趣味研究をやってきた自分だからこそできるメディア学とは何か、あるいは裁縫塾から出発した大学だからこそ取り組むべきメディア学は何かを考えている。ライフスタイル・メディアというテーマは現時点での答えになっている。

ただ、自分が新たに付け加えるべき知見がなんなのか、まだ見当は付いていない。今のところは英語圏で出版された研究を集めて満足している。それらはほとんど日本語圏では読めないものだから、少なくともレビュー論文にはまとめたい。

最近少し見えてきた方向性は、ライフスタイル・メディア研究そのものを発展させるよりも、それらの知見をメディア・リテラシー教育として引き受けてみる、というものだ。昨今のZINEや日記のように、生活について書くメディア実践は局所的に流行っている。そうした私生活に対する内省的な読み書きに、ライフスタイル・メディア研究が示唆を与えることはないか。あるいは示唆を与えるために、何が研究されるべきか。

三つ子の魂百までで、いったん教育(工学)的な目標を立てたうえで、それを人文・社会科学的な視点でずらしていく芸風を今回も実践することになるのだろうなと思っている。

2026-05-20